全市場浸透型戦略

定義された市場すべての製品-顧客を対象として供給を試みるこの戦略は、広範囲な標的市場への投資に耐えうる経営資源を十分に保持した、いわゆる大企業だけが行うことのできる戦略展開です。古くはGMやコカコーラなどの企業が代表例といえるでしょう。このマーケティング戦略へのアプローチには、“無差別型マーケティング”“差別型マーケティング”の2パターンがあると考えられています。

無差別型マーケティングの場合は、市場全体を一つのまとまりとして捉え、それらのセグメント間に共通性をもった製品を投入していくこととなります。つまり、このマーケティングは規模の経済を獲得していこうという意図のもとで展開されていく訳です。代表的な事例としては、「ユニクロのフリース」が挙げられるでしょう。この種のマーケティングを展開していく場合、短期的に見れば最大の利益を上げることができますが、その市場範囲が広いように競合関係もより複雑で激しいものになってきます。それは、同種のマーケティングを展開をする企業の製品とセグメントごとに展開されている製品から攻撃を受けやすい状況となるためです。広範囲の標的市場から生まれる、小規模な市場機会がこのマーケティングを採用する企業の競争力を弱めることがあるのです。

差別型マーケティングも標的市場は市場全体ですが、各セグメントごとに異なったマーケティング・ミックスを展開していくこととなります。ターゲットとする全市場の各セグメントごとに適切な製品群を投入して、範囲の経済を獲得していこうというわけです。この種のマーケティングを展開することにより、無差別型マーケティングに比べて各セグメントから高い売上高を獲得するができるが、それと同時に高い生産費やマーケティング・コストを発生させることとなる。つまり、売上げ収益がコストの増大を上回るレベルで展開される必要があるということです。

【全市場浸透型戦略】

全市浸透型戦略-例


マーケティング戦略とその用語を理解するためのポイント

「マーケティング」という用語は、現代社会に氾濫しすぎていて、多くの情報を集めれば集めるほどその姿が霞のかかったものに見えてきてしまいます。そこで、皆さんにこのサイトの管理者である私が伝えたいのは、古い書籍を何か一つでも良いから読んでみて欲しいということです。マーケティングは、そのカバーする領域は広がり、時を追うごとにその重要さを増してきています。しかしながら、これまでマーケティングを研究してきた大家たちは、未だに新しいと感じることのできる視点・切り口をすでに書籍の中で示してくれています。新しい情報を集めることは言うまでも無く重要です。しかしながら、本当のマーケティングの基礎を身につけたいのであれば、図書館へ行ってこれまで沢山の書籍を残してきてくれたマーケティング先駆者達の成果を読んでみてください。温故知新、必ず新鮮な何かを掴めるはずです。


copyright © 2006 マーケティング戦略と用語ガイド All Rights Reseved